科学館の屋根は、地面から起伏するウェーブと称する鉄筋コンクリートの4つの曲面構造から構成されています。ウェーブはそれぞれ形態が異なり、いずれも屋上緑化が施され、その上を人が歩行できる構造となっています。建物の大部分が平屋建で、緑化された屋根に覆われているため、周辺環境への圧迫感を軽減すると共に、地面の緑と連続した風景を作り出しています。
屋根を軽くするために屋根構造内部に、発泡スチロールのボールがたくさん入っています。小梁の代わりにコンクリート内にボイドを配置しているので、部屋の中に小梁を出さず広々とした空間をつくることができます。
屋根が軽いために、細い柱でささえることができ、壁の少ない広々とした空間をつくることができます。またこの屋根は、遮音性にも優れています。
ウェーブの形状に合わせた短冊状のガラスを幾枚も垂直にはめ込んだ壁面部。室内側のデッドスペースが少なく、屋外からの光が差し込む為、照明費用軽減にも繋がります。